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『マインクラフト』をプレイするAIが未来の都市を変える:月刊エンタメAIニュース vol.10

2020.10.29先端技術

『マインクラフト』をプレイするAIが未来の都市を変える:月刊エンタメAIニュース vol.10

エンタメにおいてもAIは日進月歩で進歩しており、新しい研究成果や試みが次々と発表されています。こちらの連載では、過去1か月間、主に海外で公開された注目すべきゲームAIやエンタメAIに関連したニュース、論文などを紹介していきます。

音声AIによって変わるゲーム開発現場

ビジネス系メディアVentureBeatは9月14日、ゲーム開発現場における音声AIの活用を特集した記事を公開しました。プレイヤーとNPCとの会話が重要となるRPGにおいては、かつてはテキストによってNPCの台詞を表示していました。そうしたテキストによる台詞は現在では音声に置き換わりつつありますが、映画やアニメとは違いさまざまな会話のコンテクストが想定されるゲームでは台詞が膨大となるため、開発の大きな負担となっています。ゲームと同様にさまざまな会話が想定されるiPhoneに実装された音声アシスタントのSiriの制作には、声優が週5日、1日当たり4時間の収録を5か月間行って完成させました。

ロード・オブ・ザ・リングのゲーム開発に関わったことがあるゲームスタジオLeviathan Gamesは、音声AIを導入して音声収録の効率化に着手しています。音声AIとは、声優の音声の特徴を学習することによって、事前に収録した台詞でなくてもAIが声優の音声を再現できる技術です。2010年代後半に急速に進化した音声AI技術を駆使すれば、わずか数時間分の声優の声を収録するだけで、声優の声をAIが再現できるようになります。このAI技術は今後は大手ゲームスタジオだけではなくインディーズゲームスタジオにも波及して、音声によるゲーム演出が当たり前になっていくと考えられます。さらには、プレイヤーがプレイするキャラクターのボイス設定にも応用されると予想されます。

音声AI技術の恩恵は声優も受けることができます。この技術が使われることによって、声優は効率的に自分の声を商品にすることができるようになるからです。こうした音声AI技術は、ゲーム開発に不可欠なものとなるでしょう。

AIが建造した街の景観を競うGDMC

MIT Technology Reviewは9月22日、『マインクラフト』(2009年、 Mojang・マイクロソフト)を使った都市計画に関する記事を公開しました。AIの可能性を拡張することを目的として、2018年よりマインクラフトを使ってAIが建造した景観の完成度を競うコンテストGDMC(Generative Design in Minecraft:「マインクラフトにおけるジェネラティブ・デザイン」の略称)が開催されています。このコンテストではAIが建造したマインクラフトの景観をレイアウトの機能性、景観の美観、そして景観からストーリーが思い起こされるかといった観点から評価してその優劣を競います。

実践的な目的に応用する取り組みも進んでいます。例えば、筑波大学のAranha Claus de Castro助教授は、GDMCから得られた知見を活用しながら、シミュレーターを使って都市計画が災害に与える影響を研究しています。都市シミュレーターを使えば、住宅地の10%を公園にした場合、災害時の人命救助はどうなるのかといったことが評価できます。

オーストラリアのメルボルン大学所属のJasper Wijnands博士は、敵対的生成ネットワーク(GAN)を活用した都市シミュレーションに関する研究を進めています。具体的には、良好な公衆衛生を維持している景観を模倣できるGANを活用して、公衆衛生が向上した都市をシミュレーションしてみて、都市計画の参考にしようとしています。

以上のように、AIは都市計画のような大規模な公共事業にも役立っているのです。

音源を楽器の音色に変える

AI技術の音楽への応用を研究するGoogleのプロジェクト「Magenda」の開発チームは10月1日、音源変換技術「Tone Transfer」を発表しました。この技術を知るには、同技術の公式サイトでデモを体験するとよいでしょう。デモを体験するには、まず画面左側から音源を選択します。音源にはアカペラ、鳥の鳴き声といったものがあります。選択した音源を再生中に、画面右側にある音源の変形パターンを選択します。この変形パターンにはフルート、サックスといった楽器があります。変形パターンを選択すると、例えばアカペラがフルートの音色に一瞬で変換されるのです。

Tone TransferにはMagenda開発チームが1月に発表した技術「DDSP」が活用されていています。この技術は、アカペラのような任意の音源をAIによってDSP(Digital Signal Processor)で処理できる信号情報に変換するものです。DSPで解釈可能になった音源はフルートやヴァイオリンといった既知の音響情報に変換された結果、Tone Transferが生成する音響体験が実現するのです。

以上のようなTone Transferは、近日中にモバイルアプリやウェブサイトに実装できるバージョンがリリースされる予定です。

AIアートの作者は誰か?

インドのテック系メディア「Analytics India Magazine」は10月1日、AIアート作品のクレジットの帰属について論じた記事を公開しました。2018年、敵対的生成ネットワーク(GAN)を活用して描かれた肖像画が、クリスティーズが開催したオークションにおいて43万2,000ドル(約4,550万円)で落札されました。この肖像画は、14~20世紀に描かれた1万5,000枚の肖像画を学習データとして活用して制作されたものでした。この肖像画以降、AIアートは注目を浴びるようになりました。

台頭するAIアートは、従来のアート作品では考えられなかった新たな問題を提起します。その問題とは「AIアートの作者とは誰か」、というものです。AIアート制作には、少なくともAIを開発したエンジニア、作品制作を実行したアーティスト、そして学習データの権利保有者が深く関わっていると考えられます。こうした関係者のうち、誰が作者にふさわしいのでしょうか。

以上の問題に関して、MITメディアラボの研究員らは「誰がAI生成アートに関するクレジットを得るのか」と題されたレポートを発表しました。このレポートでは、AIを擬人化してとらえる人ほどAIアートのクレジットはエンジニアに帰属すると考える傾向にあり、反対にAIを擬人化しない人ほどクレジットの帰属をアーティストに割り当てる傾向にあることが報告されています。この結果は、AIに人格に準ずるものを認めた場合にはその準人格的存在を開発したエンジニアが実質的な作者とみなされ、AIを準人格的存在ではなく道具としてとらえた場合にはその道具の使い手であるアーティストが作者とみなされる、と解釈できます。

AIを擬人化する程度によってクレジットの帰属先が変わってしまう調査結果は、AIアート作品が鑑賞者に提示されるコンテクストによって、その作品の帰属先が異なって受け取られてしまうことを示唆している、ともレポートは報告しています。このようなAIアート作品のクレジットをめぐる問題は、AIが制作に深く関与するようになると予想される音楽、映画、そしてゲームといったエンタメ領域でも生じる可能性があります。この問題に関しては、早急な法的整備と同時にクリエイターたちによる問題意識の共有が望まれるでしょう。

Writer:吉本幸記

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