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ゲームデザイン改善に役立つプレイ停止予測AI:月刊エンタメAIニュース vol.6

2020.6.24先端技術

ゲームデザイン改善に役立つプレイ停止予測AI:月刊エンタメAIニュース vol.6

エンタメにおいてもAIは日進月歩で進歩しており、新しい研究成果や試みが次々と発表されています。こちらの連載では、過去1か月間、主に海外で公開された注目すべきゲームAIやエンタメAIに関連したニュース、論文などを紹介していきます。

プレイ停止予測AIを活用してゲームデザインを改善

ゲーム系メディアTHE GAMERは6月10日、AIによるプレイ予測をゲームデザインに活用する試みを伝えた記事を公開しました。イギリスのヨーク大学でゲーム分析を研究しているAnders Drachen教授らの研究チームは、アクションゲーム『トゥームレイダー:アンダーワールド』(2008年、Crystal Dynamics)のプレイ予測に関する論文を発表しました。その論文では同ゲームのプレイデータからプレイスタイルを分類した上で、その分類されたプレイスタイルそれぞれによるプレイを予測するAIの開発について論じられています。

プレイスタイルの分類には、プレイ時間、死亡回数、ヘルプ活用回数等のデータにもとづいて自己組織化マップと呼ばれる機械学習が活用されました。その結果、死亡回数の少ない「ベテラン」、ヘルプを活用しないでパズルをすべて解く「ソルバー(解決者)」、クリアに時間がかかるが死亡回数の少ない「平和主義者」、速くクリアするが死亡回数が多い「ランナー」の4つに分類されました。さらに研究チームは、この4つのプレイスタイルごとに(退屈だったり、難し過ぎたりして)プレイが停止される時期を予測するAIを開発しました。このプレイ停止予測AIは、ステージ2までを予測範囲とした場合、80%の精度でプレイ停止を予測しました。

プレイ停止予測AIは、ゲームステージの改善に役立てることができます。例えば、初心者プレイヤーに多い「平和主義者」のプレイ停止がゲームステージの早い段階で予測されるのであれば、そのステージは初心者には難しいものなので改善すべきと判断できます。このAIのようなプレイ予測技術には、ゲームの評価業務を効率化する効果が期待できるでしょう。

OpenAI、史上空前の大規模言語AIをAPIとしてリリース

汎用人工知能(AGI)の開発を目指す研究機関OpenAIは6月11日、同機関が開発した言語AI「GPT-3」をAPIとして提供することを発表しました。GPT-3とは、昨年発表された言語AI「GPT-2」の後継モデルです。15億のパラメータをもつGPT-2は、そのヒューマンライクな文章生成能力でAI業界を驚愕させました。対してGPT-3は1750億ものパラメータをもつことによって、文章生成だけではなく(キーワード一致ではなく探したい事項の意味にもとづいて検索する)セマンティック検索や質疑応答にも活用できるようになりました。

GPT-3がオープンソース形式ではなくAPIで提供される理由は、同AIが悪用されることを懸念してのことです。API形式であれば、ソースコードを公開することなく機能だけをユーザに提供することができます。また、同AIは有償で提供され、得られた対価は研究資金として活用されます。

史上最大規模であるGPT-3には、その規模ゆえの制限事項があります。同AIを論じた論文によると、学習データにはインターネット上に現実に存在する英文を大量に収集したものが使われています。そのため、学習した英文に内在している偏見は同AIにおいても反復されてしまうのです。例えば、医師のような高い教育水準が要求される職業について生成された文章は、男性に関連している傾向があります。

現実に存在する学習データを使わざるを得ないAI開発には、GPT-3に限らず実在する偏見を内包してしまう危険性があります。そうした偏見を考慮したうえで、AIの開発と活用を進めるべきでしょう。

【関連記事】ゲームAI開発者が差別について考えるべき理由

GANを使って制作した悪夢のようなショートフィルム

テック系メディアHackadayは5月29日、GAN(敵対的生成ネットワーク)を使ってシュールなショートフィルムを制作した事例を紹介する記事を公開しました。GANとは、実在しない人物やオブジェクトに関する画像を写真のようなリアリティで生成することで注目を集めた技術なのは周知の通りです。紹介された事例では、現実には存在しないような超現実的な顔やオブジェクトに関する画像を生成するためにGANを活用しました。

映像作家のKira Bursky氏は、現実には存在しない不気味な人物とオブジェクトが登場する悪夢のようなショートフィルムを制作するにあたり、GANを使って自身の顔画像をさまざまなオブジェクトと融合させることにしました。GANを使えば、顔と融合させるオブジェクトの両方の特徴を反映した画像を生成できるのです。同氏は、顔と超高層ビル、星雲を融合させて悪夢に出る主人公を生成し、顔と寝室を融合させて悪夢の舞台セットを生成しました。生成した不気味な主人公と舞台セットは、画像内のオブジェクトが持つ深度を識別するAIモデルであるMiDaSを使って深度を特定してから、舞台セットが主人公の背景に位置づけられるように合成しました。

以上のような制作過程を経て完成したショートフィルムは、既存のCG技術を活用しても表現できそうもない形容しがたい不気味さを帯びたものとなりました。GANをシュールな表現の制作のために活用したBursky氏の作品は、同技術の応用範囲を広げた事例と言えるでしょう。

機械学習によって顔の特徴から性格を予測

テック系メディアTech Xploreは5月22日、機械学習によって顔の特徴から性格を予測する研究について報じました。顔の特徴が性格を反映しているというアイデアは洋の東西を問わず古くから伝えられており、人相学という理論も考案されました。しかし、このアイデアは科学的に証明されているわけではなく俗説にとどまっています。こうしたなかモスクワ大学の研究チームは、セルフィ―画像と性格テスト結果を学習データとして活用して顔の特徴から性格を予測するAIモデルを開発しました。

研究チームが発表した論文によると、性格予測AIの開発にあたってはまず12,000人のボランティアに性格テストのひとつであるビックファイブ診断を受けてもらって性格について自己申告してもらいました。ついでボランティアから合計31,000枚のセルフィ―画像を集めました。こうして用意したセルフィ―画像を入力、性格テストの自己申告結果を出力として教師あり学習モデルを訓練しました。

訓練が完了したAIモデルは、任意のセルフィ―画像が与えられると58%の確率(つまり偶然以上の確率で)で性格を正しく予測しました。性格予測は、男性より女性のほうが正しい確率が高くなることもわかりました。

以上の性格予測AIは、ロシア資本とイギリス資本の合弁会社BestFitMeが提供しているので商用利用が可能です。同AIを活用すれば、顔画像にもとづいたマッチングアプリの開発が可能でしょう。しかしながら、同AIをはじめとする顔から人間の特徴を予測するようなAIは、安易に利用すると「外見による差別」を助長する恐れがあるので注意が必要です。

Writer:吉本幸記

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