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AIと遊んで楽しいと感じられるゲームを考える:上原利之氏×森川幸人氏 対談

2022.3.31ゲーム

AIと遊んで楽しいと感じられるゲームを考える:上原利之氏×森川幸人氏 対談

近年、ゲーム開発の現場にもAIが積極的に取り入れられるようになり、ゲーム開発者に求められる資質や能力も多様化してきました。対戦相手としてのAIエージェントから、ゲームバランスを自動で調整してくれるメタAI、ゲーム開発者を単純作業から解放してくれるデバッグAIまで、AIの応用は多岐にわたります。今後、AI技術がさらに発展していくなかで、AIならではの「面白さ」をいかに定義し、ゲームという遊びに組み込んでいけるのでしょうか。

今回は、さまざまなゲームの企画をゼロから創造するプロフェッショナル集団、株式会社アッパーグラウンドの上原利之氏をゲストに迎え、対戦ゲームで手加減できるAIの可能性や、AIを使ったゲームの未来について話します。聞き手はモリカトロンAIラボ所長の森川幸人です。

AIに手加減はできるのか

森川幸人(以下、森川):読者の中にはゲーム制作に詳しくない方もいると思うので、ゲームができるまでの流れについて説明してもらえますか。

上原利之(以下、上原):ゲーム開発には4つのフェーズがあります。まず、「何をやるのか」「何が面白いのか」を立案します。つぎに、それを「どう実現するか」を決める仕様作成。そして、この設計図をもとにプログラマーやグラフィッカーが実際に形にします。しかし、その途中で設計図の内容がよく分からなかったり、設計図どおりに作ってみたものの面白くなかったりすることは起こりえます。それを調整しながらゲームは完成していきます。

近年ではゲームをひとつのサービスとして捉えて、ユーザーに長く遊んでもらえるように管理する運営というフェイズが加わりました。顧客は何を望んでいるのか、開発とは異なる角度で考えるフェーズです。

森川:アッパーグラウンドさんは主に「企画」と「設計」の部分を担当されている印象が強いのですが、「開発」や「運営」もやられているのでしょうか。

上原:以前は「企画」と「設計」だけに専念していたのですが、最近は開発を全部担当させていただいています。企画立案や仕様作成だけだと、どうしても実装物に対する責任が曖昧になってしまうことに気付いたからです。ゲームが完成するとそのまま運営が始まっちゃうので、必然的に「運営」にも携わるようになったという流れです。最近では運営に関するコンサルティングを依頼されることも増えました。

森川:スタッフの人数構成としては、どの部分がもっとも多いですか。

上原:現在は開発スタッフがほとんどです。企画立案に関しては全員がアイデアは出すんですけど、実際にプロジェクトの組成まで持っていける人は数人だと思います。企画はずっと人手不足の状態ですね。起業して2年目からは新卒採用もはじめましたが、人材育成は試行錯誤の連続です。

森川:うちもAIエンジニアとは別にAIプランナーという枠で毎年募集してはいるものの、過去6年間で応募があったのはたった2件でした。

上原:AIプランナーって具体的にどういうことをされるんですか。

森川:AIを使って過去に例をみない面白いゲームを企画できる人。AIのアルゴリズムに関する知識とゲーム開発のノウハウの両方が求められるので、悲惨な応募状況です。

上原:AIを使った面白さを定義するのは難しそうですね。正確さや強さだけを追求することとは違いますよね。

森川:完全情報ゲームで人間がAIに勝てないことは立証されてしまったので、プレイヤーを楽しませるにはAI側の手加減が欠かせません。アプリ版『ゴブレットゴブラーズ』(iOSGoogle Play)ではどんな仕組みでAIに手加減させているんですか。

上原:『ゴブレットゴブラーズ』は弊社でアプリ部分を開発させていただいたタイトルになります。一定の確率で分岐のチェックを無作為にスキップする仕組みを導入しました。

森川:思考をジャミングする感じですね。

上原:そのとおりです。AIを弱く作るというよりは、意図的にミスを誘発させるという感じです。手加減という行為はゲームを極めていることが前提なので、まず強いAIを作るのに時間を要しました。その上で、あからさまに不自然な負け方にならないように気を使いました。

森川:わざと手を抜いていると感じさせたら「接待」にはなりませんからね。

上原:それでも『ゴブレットゴブラーズ』はルールがシンプルなので、序盤では手加減なのかミスなのか判断しづらい部分はあるかもしれません。

森川:うちでも以前、AIを活用したボードゲームAIのプロジェクトの中で、『ゴブレットゴブラーズ』をAlpha Zeroで学習させたことがあるんです。AIはあっという間に人間より強くなってしまうので、どうやって手加減させるかが問題でした。最終的に保存してあった学習過程から、プレイヤーレベルに応じたAIの学習状態を選択する形で実装しました。たとえば、レベル1はルールを知っている人間なら勝てる状態、レベル8はよほどゲームに精通していないと勝てない状態という具合です。

関連記事:【CEDEC2019】汎用型ボードゲームAIの開発に向けたモリカトロンの挑戦

——『ゴブレットゴブラーズ』ではゲームの特性上、自分の駒を置いた場所を覚えておく必要があります。人間のように自分の行動を忘却するAIアルゴリズムを作ることは可能なのでしょうか。

森川:ニューラルネットワークを使ったAIモデルには人間の脳細胞に該当するノードがあるので、それらを意図的に欠落させることで回路を切るという手法があります。いわばAIの認知症です。

——それを上手く活用できたら、いい感じにミスしてくれるAIプレイヤーや、ボケて楽しませてくれるコミュニケーションAIが作れそうですね。

上原:人間にとって忘却とは必ずしも0か1ではなくて、固有名詞を思い出せずに「アレ」と表現するような曖昧な状態もありますよね。それをAIに模倣できるかどうか。人間だとポカに見えるけどAIだと変に見えるかもしれない。そういうところから面白さは生まれるのかもしれませんね。

AIにゲームは作れるのか

森川:AIによって生み出されたパズルゲームという実例はありますが、問題は人間にとってちっとも面白くないことなんですよね。AIは人間の生物的な限界を考慮していないので、ユーザーが心地よくプレイできる保証もありません。そもそも面白さの定義は人それぞれなので、何が面白いのかはAIに教えようがないんですよね。

上原:過去に『Lord of Vermilion』というアーケードゲームを開発していた時、同時に動かせるカードは何枚が最適かという議論がありました。3枚だと操作は容易だけど面白さに欠けるし、5枚だと忙しすぎて何をやっているのか分からなくなるということで、最終的に4枚という設定に落ち着きました。

森川:マジカルナンバーセブンという心理仮説があるように、そういう生理的に裏付けられた設計理念はあると思います。おそらくあえて言語化していないだけで、本当に優れたプランナーはそういうことを考慮しながらゲームを作っているんでしょうね。

上原:『LEFT 4 DEAD』に使われているAIディレクターのような技術も、ある意味ではAIがルールを作っていると解釈できそうですね。

森川:メタAIという概念ですね。神視線でゲームを俯瞰してプレイヤーの成績や進捗に応じて難易度を調整するという技術です。従来のゲーム開発ではプレイヤーのスキルやキャラクターの育成状況を予想しながらゲームバランスを調整していましたが、近年はプレイヤーに見合ったバランスに自動で調整してくれるAI技術が盛んに研究されています。

上原:技術の組み合わせ次第でAIを使ったもっと多様な遊びは生み出せるとは思うんですけど、どうしてもいま取り組んでいることに上手くリンクできないんですよ。

森川:たぶん世の中にまだAIを使ったゲームの成功体験が少な過ぎるからだと思います。映画『トイ・ストーリー』をきっかけにフルCGのアニメーションが受け入れられていったように、ゲームにおけるAI技術の活用にももっと大きなきっかけが必要なんでしょうね。

上原:いま森川さんのところではAI技術を主軸にしたゲームはいくつ作られているんですか。

森川:ゲームはひとつです。クライアントにとってAIの用途がもっとも分かりやすいデバッグやQAに関する案件が多いです。

上原:ゲーム制作において死ぬほど面倒くさいコリジョンチェックのような作業を自動でやってくれるって、みんながずっと夢見ていたけどできなかったことですもんね。

森川:AIは24時間無休で働かせても文句を言わないので、人類を単純労働から解放してくれるんです。

上原:少し話は変わりますが、スマートフォンには自分が記憶している以上に自分自身の記憶が写真や連絡先という形で残っていますよね。自分のことをいつまでも詳細に覚えていてくれるAIがあったら、話し相手として面白いと思うんです。そこには美化も風化もない過去の自分の集合体という人物像がある。

森川:自分が忘れてしまった過去の自分って、自分にとって一番興味あることですよね。そのときの自分とバーチャル空間で対面できたら楽しそうですね。

上原:人間が死んだ後も残り続けたら、それは倫理的な問題にも踏み込む話になってきそうですが。

森川:もし死後もAIとして延々と喋り続ける人がいたら、自分の中で故人との区切りをつけるために行われる葬式という儀式の意味がなくなって、うまいお別れができなくなります。

上原:権力者の死を永遠に隠蔽できる未来も考えられますね。そうなると死生観や世界のありようも変わってくるんでしょうね。面白いけど怖いな。どうやったらエンタメにつなげられるんだろう。

森川:そういう無茶振りなゲーム企画もアッパーグラウンドさんなら実現してくれると期待しています。

上原利之(TOSHIYUKI UEHARA)プロフィール

株式会社アッパーグラウンド代表取締役社長。1997年より6年ほどゲーム企画として会社に属していたが、その後フリーランスの企画・ディレクターとして独立をする。その後11年ほどフリーランスとして活動後、スタッフ2名と共に起業。現在は35名ほどのゲームの企画・ディレクション会社を運営中。代表作は『いただきストリート』シリーズ(ディレクター)、『LORD OF VERMILIONⅠ』『LORD OF VERMILIONⅡ』(ディレクター)など。

Writer:Ritsuko Kawai / 河合律子

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