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インディーゲーム開発の現場でこそAIは役立つ:森川幸人氏講演レポート

2021.9.14ゲーム

インディーゲーム開発の現場でこそAIは役立つ:森川幸人氏講演レポート

9月2日〜3日にインディーゲームの祭典BitSummit THE 8th​​が開催されました。例年は京都市勧業館みやこめっせで開催され、会期中は多くの来場者で賑わいますが、今年は新型コロナウィルスの影響により、オンラインとオフラインのハイブリッド開催となりました。とはいえオフラインはビジネス目的の来場者のみ、一般の参加者はオンラインのみでの参加です。そのためオンラインでのインディーゲームの展示やDiscordサーバ会場​​での開発者との交流、YouTubeやTwitch、bilibili​​で配信される番組など、オンラインならではのさまざまな工夫が凝らされるイベントとなりました。

同イベントでは、モリカトロンAIラボ所長の森川幸人氏が9月3日の朝に開催された番組内のトーク「AIは貧者のツール」に登壇しました。本稿ではその内容をレポートします。

AIの概要とモリカトロンの役割

モリカトロン株式会社は、2017年8月に設立された日本初のゲームAI専門会社です。第3次AIブームの影響がゲーム業界にも波及し、ゲームに実装するAIへの需要が徐々に高まりつつあることを受け、「楽しい、賢い、見たことがないサービスの創出」をテーマにゲームとAIのシナジー効果で新しい遊びを創造することを目指しています。

森川氏自身もPlayStation発売と同時期にゲーム開発に携わるようになり、それ以降さまざまなゲームを発表してきました。iPhoneが発売されスマートフォンが普及するようになってからは森川氏が運営する株式会社ムームーでアプリを開発してパブリッシュできる環境になったため、自社アプリもリリースしています。発表したタイトルの多くがAIを組み込んだゲームであることと、複雑な設計にせずワンアイデアで作ったインディーゲームが多いのが森川氏のゲームの特徴であるため、目線は常にインディーゲーム開発者とともにあるとのこと。近年はAIに関する書籍も何冊か刊行しています。

人工知能(AI)という言葉は1956年に米国で開催されたダートマス会議の中で初めて生まれました。同会議は人工知能という学術研究分野を確立した会議として知られています。1956年の時代背景は、日本で言えば勤め人がテレビと冷蔵庫と洗濯機を持つことを夢見る時代であり、交通インフラもその翌年の1957年から国鉄(JR)の車両が動力近代化計画により蒸気機関車から電車に変わった頃です。同じく1957年に世界発の人工衛星スプートニク1号​​がソビエト連邦で打ち上げられ、東京タワー建設はその3年後1959年に着工されます。そう考えるとAIという言葉の誕生は思いのほか古いものだったと感じるのではないでしょうか。

次に森川氏は昨今世の中で活用されている多数のAIのアルゴリズムを紹介しました。上記に挙げた例はごく一部で、強化学習と呼ばれる分野内だけでも多種多様なアルゴリズムがあります。「車にも色んな車種がありそれぞれ用途が異なります。経済性を求めるのであればハイブリッドカーがいいでしょうし、荷物を運ぶならトラックがいいでしょう。デートに使うならスポーツカータイプがいいかもしれません。コンビニに行くくらいなら自動車ではなく自転車の方がいいかもしれません」と車にたとえて語るように、AIも種類によってそれぞれ異なる用途があります。つまり、何もかもがディープラーニングで処理すればいいというものではなく、実現したいことに応じてさまざまなAIの中からどのモデルが一番適切かを選ぶ時代になってきているということです。

森川氏はモリカトロンの役割を「AIのソムリエ」と呼んでいます。ワインのソムリエが顧客の好みや出された料理に合わせてワインを選ぶように、クライアントの持つ要望や課題に応じて最も適したAIのアルゴリズムを紹介します。ワインのソムリエと異なる点は、既存のAIモデルを案内するに留まらず、クライアントの事情に合わせた形にそれらのアルゴリズムをカスタマイズするサービスも提供しているということです。

改めてゲームAIとはどのようなものか?

次に森川氏は主なゲームAIの種類について解説しました。

キャラクターAI

キャラクターAIはその名の通りキャラクターを制御するエージェントに実装されるものです。例えばフィールド上で宿屋に泊まって体力を回復させるべきか、そのまま次の目的地に向かうべきか。あるいは敵の多いルートを避けるべきか、そのルートが最短ルートなので敢えてそこを通るべきかなど、その時の自分の状態や周りの環境に応じて取るべき行動を判断して実行するAIです。

キャラクターAIは戦闘シーンでの行動制御も行います。パーティーでモンスターと戦っている時に、敵や自分の強さや仲間の状態など考慮して、戦闘を継続させるか逃げるか、あるいは先に仲間の体力を回復させるのかといった戦略を立てて実行します。

キャラクターAIは強化学習によって自律的に学習して強くすることも可能です。同じAI同士で戦闘を繰り返して鍛錬することで、最初はぎこちない動きしかできないエージェントであってもやがては人間のプレイヤーと対等に遊べるくらいに強化させることが可能です。とはいえ、森川氏の考えとしては、人間を圧倒して打ち負かすAIよりは、人間と一緒に楽しく遊べるAIを作ることを目指したいとのことです。

関連記事:【CEDEC2020】テストプレイや接待プレイができるAI技術でモリカトロンが目指すこと

パラメーターの自動調整

パラメータ調整ができるAIもゲーム産業における需要の高い分野です。とりわけ月に何度もアップデートのかかる運営型のゲームは、敵や仲間のキャラクターの数が多く、それらに応じた武器や防具などのアイテムも多数登場します。従って、それらのステータスや攻撃力や防御力、特殊効果などの機能の組み合わせも膨大なものとなるため、バランスを取りながら追加していくことが大きな課題となります。

万が一、新たに実装されたキャラクターやアイテムによってバランスブレイカーとなる要素が生じてしまうと、ゲームの運営にも支障をきたしてしまいます。そのため過去のすべてのデータと照らし合わせて整合性を取っていく必要がありますが、その際にパラメーター調整を行うAIが重要な役割を果たします。

会話の自動生成

キャラクターの会話を生成するAIもあります。RPGなどストーリー進行型のゲームによくあるように、従来のゲームでは街にいる人々に話しかけても常に同じセリフを繰り返すだけでしたが、最近はNPCがより自然に振る舞うことができるようにキャラクターやシナリオの状況に応じたセリフを生成するための研究開発が進められています。

その一例として森川氏が紹介したのが、上記の動画にあるモリカトロンで開発した雑談のできるチャットボットです。これはどのような話題を投げかけても応じることのできるAIで、TwitterやLINEなどでユーザーと会話ができるようになっています。

背景の自動生成

プロシージャルと呼ばれる技術で背景などを生成することも海外のスタジオではよく行われています。というのも、オープンワールドと呼ばれる広大なフィールド内でプレイヤーが自由に行動することでプレイするゲームでは、フィールドのマップのみならず背景も膨大に制作する必要があるため、その一部をAIで自動生成することで作業負荷を減らすことができるからです。

NVIDIAは2021年6月に敵対的生成ネットワーク(GAN=Generative Adversarial Networks)を活用した「NVIDIA Canvas​​」というアプリケーションを発表しました。画像左側のように人間がラフな下書きを描くだけで画像右側のようなフォトリアルな絵を生成します。「今後は背景画を描くのも画力を必要としない時代になっていくのかもしれません」と森川氏は語ります。

AIパズルジェネレーター

プロシージャルでは背景やマップのみならず、ゲームのステージを丸ごと生成することも可能です。上の動画は2021年にモリカトロンが発表した3マッチパズルを生成するソリューション「AIパズルジェネレーターです。

パズルはステージの消費率が非常に高いものの、従来はすべて人力でステージを開発していたためコストがかかっていました。しかし、AIパズルジェネレーターを使用することで、プランナーがステージサイズや難易度、ピースの種類数などを事前に設定すれば、後はAIが試行錯誤を繰り返しながらプランナーの要求する条件のステージを1日24時間延々と作り続けるため、膨大な量のステージを低コストで開発することができます。

メタAI

メタAIはゲーム全体を俯瞰しながら難易度やゲームの進行を制御するAIです。従来のゲームはユーザーのレベルを開発側が想像した標準的なユーザー像を設定しながら制作していましたが、その想定が外れることも少なくありません。想定よりもユーザーのレベルが低ければ難易度が高すぎるという不満が生じますし、逆に高ければ物足りなく感じてしまいます。メタAIは、プレイヤーの状況をリアルタイムでモニタリングし、プレイヤーが行き詰まっていると判断すれば手加減をし、簡単すぎて飽きかけていると判断すれば敵を強くしたり数を増やすことで緊張感を演出します。

QAデバッグAI

デバッグを行うAIも開発され、徐々に導入が進められています。そのひとつが模倣学習をするAIで、人間のプレイヤーが見せる模範解答をAIが学習することで、AIで制御されたエージェントがそのプレイヤーと同じ動きを繰り返します。ゲームのテストプレイでは100回歩かないと常に正常に挙動するかの確認ができないことも多々ありますが模倣学習によってその作業をAIにさせることができます。また、同じ動きを繰り返す模倣学習とは異なり、自由にステージ内を延々とAIに歩き回らせることで、本来は通れないはずの壁などをすり抜けてしまうことがないか確認するコリジョンチェックをさせることもできます。このようにAIを導入することで、単調で根気のいるデバッグ作業を自動的に肩代わりさせることができます。

これらのAIの学習方法がスクリプトやルールベースと異なるのは、機械学習により自律的に学習ができる点です。出したアウトプットに対して人間側がOKを出せばそれを学習し、NGを出せばそれを反省して次に活かすなど、自分自身で勉強をしながら徐々に精度を上げていくことができます。

AIはなぜインディーゲーム開発に向いているのか?

いわゆるAAAと呼ばれる大規模なゲームは予算が潤沢で、制作する要素や制御すべきパラメータが多数あるため、ゲームAIもまたAAAタイトルを開発できる大手ゲーム会社で活用されるものと考えられがちです。しかしながら、森川氏はワンアイデアで開発されることの多いインディーゲームのようにシンプルなゲーム開発の現場こそゲームAIが役立つ可能性が高いと指摘します。インディーゲームは一人の開発者が何役も同時にこなしながら開発を進めていくため、その作業の一部をAIに肩代わりさせるだけでも負担の軽減の影響が大きいためです。作業負担が減ればそれだけ制作時間が短くなるためコストも削減も期待できます。その点でゲームAIを導入する効果はむしろインディーゲームの方が大きいと言えるはずです。

多くのインディーゲーム開発者の頭を悩ませるのは限られた予算の管理であり、その予算の多くを人件費が占めます。「開発に関わる人数を減らせばゲームの制作費が減るので、作業の一部をAIにやらせればいいという身も蓋もないと言えば身も蓋もない話です」と森川氏は語りますが、それこそがAIがインディーゲーム開発者を大きくサポートできる理由でもあります。

ここまでの講演で解説していたように、AIが得意とするのは自動化です。AIパズルジェネレーターやQAデバッグAIのように、工数が膨大で正確さが求められる単調な仕事をAIが代替することで、多くのコストを削減できるはずです。

このように、一般的にあまりクリエイティブではないとされる作業をAIに肩代わりしてもらうメリットがある一方で、森川氏はAIが新しい形のクリエイティブを生む可能性も示唆しました。

森川氏によればクリエイターには二種類のタイプがいるとのことです。ひとつは、何かしらのアイデアを急に思いついてしまう、いわゆる天才肌のクリエイターです。もうひとつのタイプは、制作すべき要素や条件を提示された場合に、関連するキーワードを検索などで調べたり過去に自分が楽しんだゲームのアイデアを組み合わせながらデザインするタイプのクリエイターです。森川氏は、AIの自動生成が進化した先にあるクリエイションは後者のタイプのクリエイターによるものとタイプが似ているとしつつ、時に思いもよらないアイデアを提示する可能性も指摘します。

実はAIが何かを急に思いつくことがあります。僕自身が25年間AIにどっぷりはまっていた理由がまさにこの点で、AIが我々の知らないことを教えてくれる、見つけてくれる、作ってくれる可能性があります。まだ可能性の段階ですが、僕はAIと一緒にゲームを作っていくことでゲーム制作自体の深みが増していくことに夢を感じています。(森川幸人氏)

ゲーム開発にAIを導入するメリットは、その利便性ばかりが強調されがちですが、このようにゲーム開発の未知の領域を開拓する可能性もあります。最後に森川氏は「これからぜひインディゲームの開発者の方にもAIを使っていただければと思います。モリカトロンで良ければ協力しますので、ぜひ一緒にAIを使ったゲームを作って行きましょう」と、モリカトロンとしてインディーゲーム開発に積極的に関わっていきたい旨を語り、講演の締めとしました。

関連記事:ゲーム制作現場ですぐに使える!モリカトロンのAIソリューション5種

Editor:高橋ミレイ

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